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2008年8月23日 (土)

Paris-Plage

 小田原市の夏の恒例行事に「少年少女オーシャンクルーズ~きらめきシンドバッド~」というものがあります。今年も8月22日の金曜日に、600人ほどの小学生が商船三井の「にっぽん丸」で横浜を出航し瀬戸内海をめぐって日曜日の午後に帰着するというものです。海のまち小田原らしい、夏休みを締めくくる楽しい行事です。
 「海のまち小田原」と記しましたが、どうも小田原のまちづくりには海に対する憧憬が見えません。漁業という視点では政策があるのでしょうが、海を楽しむという方策は忘れられているように思います。相模湾パシフィックは、小田原にとって最高の地域資産です。現在は「西湘バイパス」という巨大構造物によって、すべての渚が閉鎖されています。海は身近に触れ合うものではなく、遠くに眺める遠景になっているのでしょうか。
 バカンスシーズンもいよいよ終りに近づいてきましたが、バカンスの国フランスの首都、パリにはご承知のとおり、海も渚もありません。でも、セーヌ川があるではないか、ということで、セーヌの河畔に海岸 Plage を作りだしているのです。パリ市の紋章は3本マストの大型の帆船で、港町なのです。一番近い英仏海峡まででも150Km以上もありますが。2001年のパリ市議会選挙で左派が勝利し、名簿1位のベルトラン・ドラノエ氏が市長になり、2002年パリ市民の願望である「海」を作りだしたのです。長いバカンス期間、パリ市民の多くは海辺のリゾート地で過ごします。しかし、パリ市から離れられない市民も少なからずいる訳です。この人たちに海辺のリゾートを提供しようという施策が、Paris-Plage なのです。それ以来さまざまな工夫を重ね、「パリ海岸」は定着したようです。今年も7月20日から8月20日まで実施されました。200万ユーロほどの費用は、民間企業のスポンサー支出だそうです。
 パリ市民の海のまち意識が、海のないまちに海を作りだすために知恵の限りを尽くしたようで、とても健気に見えます。我が小田原市は、素晴らしい海を持っています。最大の埋もれたまちづくり資源です。いま、二宮町では失われた渚に市民の関心が高まっております。神奈川県では「西湘海岸保全対策検討委員会」をこの2月に設置し、これまで3回の委員会を開いています。もっともっと「海」を大切にしたいものです。

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