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2009年5月10日 (日)

定額給付と個人の小切手

090510benefit_2 麻生政権の迷走が生み出した「定額給付金」、日本国のどたばた醜態の尻拭いはどうも基礎自治体に押し付けられたようですね。昨日の神奈川新聞では「川崎市が4月30日に発送した定額給付金申請書約66万通のうち約10万通が8日までに郵送で返信されているが、その3割は書類不備で再送することになる」と伝えています。
 ご承知のように、すべての「国民」に「現金」を「給付」しようという国家大プロジェクトです。「国家」は配下の領主たちに「誤りなきようよきに計らえ」「かかった手間賃は払ってやる」と号令されたようです。何処の領主も泣く泣く、このくそ忙しいときに此畜生と言ったのかどうか知りませんが、それぞれお始めになったようです。我が家にも3月の末頃「小田原市役所企画政策課」あてに申請書を出してねという通知が参っております。期限は10月1日です。企画政策課というのは「政策などを企画」する小田原市の頭脳かと思っていましたが、こんな鬱陶しいことまでおやりになるんですね。公共団体というのは、自治の衣装をまとった国家機関なんだなと、あらためて頭を下げた思いです。
 税金を送金するときには、国、県、市に対して「身分を確認するもの」も「受け取り口座を確認するもの」など、未だかつて要求したことはありません。「国家機関」は民草から現金を納付されることの仕組みは巧ですが、1億2760万の民草に現金を「給付」することでは、まったく無様な仕組みになってしまったようです。その無様を背負い込んだ基礎自治体は、悲惨な結末を迎えそうです。
 わが国では、相変わらず民草、自然人の金銭授受は「紙幣・貨幣」が中心です。自然人が支払うための電子チャージの仕組みは少しずつ広がってきていますが、自然人の保証によって支払う仕組みは広がっていません。
 わが国には、法人の支払手段では小切手も使われますが、個人、自然人が小切手を使っている方は極めて少ないようです。私も日本の小切手は持っておりません。Wikipediaによると『個人での開設は近年の日本においては審査が厳しくほぼ不可能である。これは、小切手の発行により当該金融機関に多くの事務的労力(審査等を含む)を要する事情があり、特別な理由が無い場合には発行を受け付けないためでもある。』と解説されています。金融機関が手形交換作業を避けたいためでしょう。このことは日本の金融システムの決定的欠陥だとして、長い間声を上げてきましたが、耳を傾けてもらえません。(銀行は小切手の普及を急げ 1993.10.28.
 給付に当たっても受取人(受給資格者)を明記した小切手を郵送することで済ませたら、どんなに事務費用を倹約できることでしょうか。もし例外的に、不正にこの小切手を手に入れても、入金した口座を抑えることは困難ではありません。不正引き出しがあった場合でも、刑事犯罪として処理できます。
 銀行口座送金と言う、一見合理的な手段が、現在「振り込め詐欺」等でその脆弱性があらわになっております。小切手を現金化することは、自己の正規の口座でしかできないという安全性、不正は直ちに発覚すると言う確かさ、こんな便利な仕組みを持つことこそ、金融機関の基本的使命ではないでしょうか。公共料金であれ、カンパであれ、すべて郵送で済むことは代え難い利便です。郵便局まで出かけて小田原の団体にカンパするよりサンフランシスコの団体に、自分のチェックにサインして、郵送でカンパする方がずっと手軽というのはおかしいですよね。交通反則金でも、ワイパーに挟まれている封筒に入れてその場で郵送できる(嬉しくはないが)のは手間が省けて助かります。
 自然人が小切手を持てないというのは、金融機関の怠惰と欺瞞、大きな欠陥そのものです。改めて欲しいと強く思います。

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