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2009年10月 9日 (金)

建築と行政(1)

091009bremen 先週の土曜日(10月3日)「建築ジャーナル」記者の取材を受けました。かつての小田原市における(仮称)城下町ホール建設計画について「このホール設計、また、行政による事業の進め方への問題点など、詳しく伺いたい」とのことでした。慌ただしい時間に追われてのインタビューでしたが、K氏とともに、計画用地や城跡など(えっさほい踊りの日でした)の案内、保存資料の説明などを含めて3時間ほど費やしました。
 たまたまその2日後の5日には、NHKTVで「世界遺産への招待状」でブレーメン市の紹介番組を拝見しました。この画像はブレーメン市庁舎です。世界遺産に登録されているマルクト広場に正対しているこの市庁舎のファサードは15世紀末から16世紀初頭にかけて完成された北方ルネッサンス様式とでも言うのでしょうか、精緻な装飾と端正な形態がとても輝かしいものです。
 今日のブレーメン市は人口50万を超える大都市ですが、この庁舎と広場はハンザ同盟の商業都市としての繁栄いらい、「市民のこころ」と言っても良いような、ブレーメン市民にとって求心力のあるエリアとなっています。都市住民にとって、建築という行為がその都市の歴史を作りだし、住民の「こころ」を育て上げていく上で、いかに大きな要素であるかを番組は語っていました。
 このことが、近世日本の諸都市において、都市経営者(行政)にしっかり認識されていれば、現在のような都市計画法体系は出現しなかったでしょうし、公共の建築行為が今日のような無様な姿を曝すことはなかったのではないでしょうか。(仮称)城下町ホールの立地,用地、設計などの選択が、住民利益に反する不幸な道筋をたどったのは、都市づくりが住民にも行政,議会にも,ブレーメン市のような「自治」の志が弱かったからでしょうか。
 「建築と行政」という問題は、私たち都市住民がしっかり腰を据えて考えなければならない問題だと思います。「建築ジャーナル」誌の記者は、小田原市長への取材を強く望まれていましたが、公務多忙を理由に面接取材はもとより、電話取材さえできなかったようです。「ホール問題」は小田原市長にとっても関心の大きな事案であると思われるだけに、やや不可解な思いがいたします。
 いま、政権交代による国政の CHANGE が進んでいます。地方主権の高まりの中で、都市をつくる権限を都市に戻すという、明治政府以来の大きな命題にチャレンジしようという全国的運動も始まっています。市町の主体的な都市づくり行政力の強化は喫緊の大きな課題です。このことに、市政府も市民も真剣に取り組んでいくことがなければ、再びの「城下町ホール問題」が出てきそうです。

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