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2010年8月27日 (金)

小田原市自治基本条例(1)松下啓一委員長

100826matsusita 小田原市の公式サイトで「昨年5月のキックオフフォーラム以来、延べ1,200人以上の方にご参加をいただきながら進めてきた、小田原市の自治基本条例づくり。自治基本条例検討委員会で検討を進めてきた骨子案が完成し、8月23日加藤市長へ報告書として提出されました。今後、本市では、この骨子案を基に自治基本条例案を作っていきます。」として、その報告書が公開されました。
 昨年5月のキックオフフォーラムに参加し、「プレ検討委員会」なるものにも数回参加させていただきましたが、松下啓一氏のお考えには、かなり違和感を持ちました。その後11人の委員により検討委員会が組織され、10ヶ月の間に25回の会議を持って「提言(骨子案)」がまとめられたとのことです。かなりお急ぎになる事情があったのでしょうが、会議以外にも10回のオープンスクエアを開催という高密度?の作業の成果のようです。
 報告書には、松下啓一委員長の「はじめに」が付されています。「この提言は、そのつくり方、内容とも、他とはずいぶんと違うものとなっています。まず、この提言は、他の自治基本条例を一切見ないでつくりあげました。」「オープンスクエアという小田原方式を編み出し」「市民自治というと、なにか遠いことのようですが」「行政、議会にだけ公共を委ねるのではなく、市民、自治会・町内会、市民活動団体等も、公共を担っていく」このようなお考えで委員会は作業を進められたとされています。
 小田原市に限らず、どこの町の「自治」も、法に基づく自治の制度が定められ、長年にわたってその町の姿を定めてきています。行政・議会の制度が時代の変化とともに、「自治」の足かせになって来ているからこそ、さまざまな町で「自治基本条例」という新たなアドレスを定め出したのではないでしょうか。先行事例の一切を「見ない」ということにどんな意味があるのでしょうか。「小田原方式」は市民発議で出現したのでしょうか。松下氏や「ファシリテーター」氏の発明なんでしょうか。
 市民自治が、現行の制度によって十分に保証されているならば、あらためて「基本条例」などは不要なものです。制度が市民の自治を妨げている、情報の公開も、住民投票も、会議の公開も、議会の制度も、行政の組織も、そんな制度を「市民が主人公」の理念で方向付けをするというのが、この「基本条例」の役割ではないでしょうか。「協働」によって「公共を担っていく」ことは、市民側に負担をかけることではなく、「自治」の制度を民主主義の思想で進化させることにあるのです。
 委員長は、地方自治の「専門家」と言われますが、何か大きな勘違いをなさっているように思えます。「自治基本条例の策定」は、この小田原の新しい地平を開くものとして、市民の大きな期待を持ってスタートしたものです。この「提言」が小田原市民の総意であるとして、今後首長(職員)や議会で「真摯な議論と地道な実践」がなされるそうですが、「自治」の後退にだけはなって欲しくないものです。

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