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2011年3月27日 (日)

東日本大震災とハウジングプアー

110327takahatadai あの日から半月ほど経過しましたが、今回の災害が全く未経験の「大規模で複合的な災害」であり、いまだ被災の拡大が予想され、しかもその被災社会の体力は低下環境にあるなど、今後も極めて困難な展開が予想されます。
 そのような中、一昨日3月25日、「日本住宅会議」「住まいの貧困に取り組むネットワーク」「国民の住まいを守る全国連絡会」の3団体は、「東北関東大震災」の住宅・居住支援についての緊急要請書を提出しました。
 要請の趣旨は、①コミュニティーの継続や弱者ケアに配慮した仮設住宅、仮住居、自力再建への支援 ②民間賃貸住宅・空家などの活用 ③全国公営住宅空家の活用、小規模災害公営住宅の建設 ④UR(都市再生機構)の賃貸住宅・空家の活用 ⑤自宅再建に対する資材供給・ローコスト化・地域中小建設業者への支援対策など、施策の早急な展開を求めています。
 日本社会の社会変動は、住宅環境にも大きな変化をもたらしています。その一つに「公営住宅」の減衰があります。かつて日本住宅公団の名で賃貸住宅の大量供給を行なっていた時代から、今日のUR(独立行政法人都市再生機構)は完全に変質してしまいました。その変質(脱住宅賃貸事業)によって、ストック賃貸住戸に大量の空家が発生しています。にも拘らず、空き室は「東北15戸、東京100戸、神奈川70戸などなど、不可解な空き室数を国土交通省に報告しています。これらの数字は「賃貸事業を継続している」極めて少数の団地のものだけなのでしょう。
 画像は東京日野市の「高幡台団地73号棟」ですが、この11階建て巨大賃貸共同住宅は、解体撤去するとして、大きな問題を引き起こしています。このようなケースは、賃貸事業の廃止政策によって全国的に展開されていますので、賃貸住戸の空家戸数はかなりのものになる筈です。仙台市にも相当数あるのではないでしょうか。東北地方の空家15戸などというのは、経営計画優先の余りにも無惨な空き室隠しの回答です。
 平成20年の調査では、被災3県には30万戸の空家があるとされています。今回の被災や経済変動などで増減は見込まれますが、臨時的居住のための施設としては大きな許容力になるはずです。被災時の応急避難居住を受け入れる地域力を高めるため、公営・民営ともに基礎自治体の空家活用の誘導施策を国は積極的に支援すべきです。
 住居は、すべての生活の基盤です。日本社会の「住生活貧困(ハウジングプアー)」は、戦後の経済環境の変化に取り残された最大の国家的課題です。大災害の都度、その脆弱さが露呈し続けています。体育館などでの避難生活を長期化させてはなりません。日本国、都道府県、すべての市町村の政府は、被災者の住生活支援に総力を掛けてください。

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