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2011年4月 7日 (木)

小田原TRYプラン(1)施策28−4

110401try_plan 小田原市では、2008年以来、第5次総合計画(H23~25)の策定に総力を傾けられてきましたが、年度初めにめでたく発表されました。本編142頁、実施計画編141頁、地域別計画編364頁という立派な総合計画です。加藤市長が就任早々、たいへん力を入れられていた計画策定事業でした。「協働」のためと一念発起し、一昨年4月にはTRYフォーラムのための「政策提言」を、関与している3つの市民活動団体から、昨年4月の素案に対するパブコメにも、10項目の私なりの「市民意見」を出させていただきました。
 その中から、いくつかを掘り下げてみたいと思います。
 順不同ですが、最初に「素案」施策25の「快適で魅力ある生活空間づくり」に対する私の市民意見『良好な公共住宅整備と民間住宅の改善誘導についての施策を詳細施策に明記すべきである。(民間住宅は重要な社会的資産であることを認識すべき)』について述べてみます。
 東日本大震災で露呈された被災者の居住環境の貧困、体育館などの冷たい床上での長期にわたるプライバシーゼロの「生活空間」、本当に目を覆います。大被災では、短期間の緊急対応としての避難生活は許されるでしょう。しかし、この経済大国たる日本国において1週間を超えるような「緊急対応」は許される筈がありません。被災地域の住居喪失を吸収できるような「生活空間力」を何れの地域も持つべきなのです。
 私たちの居住貧困、ハウジングプアーは、自然災害、社会的災害の都度、悲しい姿をさらけ出します。公共住宅政策、民間住宅政策の貧困の解決は、この国の根底的課題です。
 「総合計画素案」に示された『快適に暮せる住環境の形成について/公共空間や建築物のバリアフリー化など多用なニーズに的確に対応した住環境の形成に努めるとともに、土地区画整理事業の促進など多様な世代の定住に向けた取り組みを進めます』という記述は何を示しているのでしょうか。これは明らかに、住居には踏み込まないという意思表示に思えます。
 発表された詳細計画では、『社会情勢の変化に対応するよう住宅マスタープランを見直し、住宅政策を推進するほか、住宅情報提供の体制を整備します。また、分譲マンションの実態把握に努め、マンションに係る相談などに対応します』とされています。平成10年に制定されたままの住宅マスタープランの見直しは必然のことです。「住生活基本計画」でも市町村の計画策定を求めています。しかし、「住宅マスタープラン推進事業」「住情報提供事業」「あんしん賃貸支援事業」として掲げた3事業の3年間の事業費予算は0円です。どのような事業が進むのか懸念されます。
 分譲マンションの基礎調査については、10年以上前から提言し続けてきましたが、なんら対応されませんでした。このような民間住宅政策は、所管する課さえなく、建築指導課であったり、都市政策課であったり、昨年度までは建設部建築課であったりしましたが、今次の詳細計画での所管課は市街地整備課とされています(市の新サイトにある住宅マスタープランの所管は建築課ですが)。
 市街地整備課の事務分掌は、「土地区画整理事業/市街地再開発事業/住環境整備/住宅政策/広域交流拠点整備/小田原駅周辺市街地再開発/お城通り地区再開発」となっていますが、「住宅政策推進事業」は予算0円で推進して頂けるのですね。
 日本マンション学会行政課題研究委員会による調査(行政が取り組むべきマンション問題及び課題のアンケート)に対しては、小田原市は無回答でした。2月に所管課を訪問して回答協力を要請しましたが『こんな調査は掃いて捨てるほど来ている、国や県の調査以外は対応しません』と冷ややかに拒絶されました。
 「分譲マンションの実態把握に努め、マンションに係る相談などに対応」という文言が、今次の実施計画に記載されたことは評価しますが、いささか遅延し過ぎで予算なしは残念です。とは言え真剣に取り組んで欲しい施策です。行政からは、毛嫌いされているマンションですが、災害時には大きな社会的資産としての役割を果たします。基礎自治体の「民間住宅政策」の重要性をしっかり認識して欲しいものです。住居は生活の基盤です。

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