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2011年5月24日 (火)

日本国の司法・二つの地裁判決

110524kato_etsuro 今日、水戸地裁で「府川事件再審判決」があります。1967年の強盗殺人事件で、20歳と21歳の青年の犯行とされて無期懲役(29年間服役)に服した事件です。裁判の誤謬は明らかで、無罪が予想されていますが、警察、検察の捜査、裁判所の誤審がどこまで解明されるかが注目されています。被告たちの43年間を、国家はどのように償うことができるのでしょうか。(追記:午後、無罪判決がでました)
 明後日26日には、神戸地裁で「名誉回復と国家賠償訴訟」の判決があります。これは1950年10月の旧逓信省神戸市電報局職員の突然の解雇、住居侵入容疑での逮捕など、「レッドパージは不当な国家犯罪」であるとしての訴訟です。当時の「米ソ対立」の緊張度の高まりの中で、「連合軍総司令部(GHQ)の指令」による措置としての国家的蛮行でしたが、1万人以上の方々が職を失い、悲惨な状況に追い込まれました。当時私は中学生でしたが、その時代の「反共・逆コース」の嵐はしっかり記憶しています。60年も前のことです。
 私ごとですが、1958年、東京都建築局(当時)の技師として地方公務に就きましたが、まだ「レッドパージ」の余韻が残っていました。建築局をパージされた方が、民間ゼネコンに再就職されて苦労されているのを目にすることもありました。日本戦後史の最もくらい事件の一つです。「新憲法」の誕生による「民主」日本の歩みは、このような非民主政策の果てに急ブレーキがかかり、米国との安保条約(1952年)の縛りの中に組み込まれていく過程を絶望感の中で記憶しています。
 原告たちも、60年間の屈辱を経てかなりの高齢になられていますが、今後もまだまだ長い「裁判」になっていくのでしょう。人権を守る「民主日本」は夢なのでしょうか。
 画像は、加藤悦郎さんの発表できなかった「政治風刺画」です。吉田茂宰相の顔がとてもリアルで、当時の感情が蘇ってきます。(ジョン・ダワー「敗北を抱きしめて(増補版・岩波書店 2004)」の挿絵から)

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