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2011年6月11日 (土)

日本国の欺瞞(1)居住権

110611house 今日も、梅雨時とは言え、早朝の大雨と蒸し暑い不愉快な午後、そして第2の敗戦から3ヶ月目と言う重い気分の日を送りました。それでも、雨の中「大震災・原発事故・地域農業」を共に考えようと言う集いに足を運びました。超満員で、換気不十分・空調ゼロ・開口部故障と言う小田原市の集会室でしたが、熱心な主催者や講師の方々で、とても良い会でした。参加者のみなさん、それぞれに思いを新たになさったことと思います。「次世代への責務」という重い課題が浮き上がってきました。
 第一の責務、最大の責務は、居住保証の責務です。津波被災、原発被災地での居住保証をこの国は放置したままです。この国は、居住は個人の甲斐性に覆いかぶせて、貧困国家ならではの「持ち家制度」にもたれかかって、「虚構の繁栄」に浸ってきました。今回の「未曾有」の被災は、その虚構性を暴き出したのだと思います。明治の「維新」、昭和の「敗戦」は国家の存続を第一として、民草の人権は無視されてきました。「一億総懺悔」という思考停止は、今回の被災では、いかに何でも卒業すべきです。
 この国は、相変わらずの情報秘匿で、国家制度も、我々民草も、右往左往でこの3ヶ月を「被災者の悲嘆」に委せて時を過ごしてきました。余りにも惨いことです。
 最大の国家責務の放棄は、居住の保証です。今夕のTV報道では、危険地の住居を高台に移す、15mの防潮堤を作るなどと言う、頼りない提言などを絵空如くのように映像を出していました。
 居住を保証すること、最低限の国家責務です。3ヶ月という長期間、体育館の避難生活を強いて来たこと、万死に値する権力者の犯罪です。この被災大国で、普通の勤労者にその居住を個人責任とすることは理不尽です。社会病理的事件や自殺選択という根源的悲惨も居住喪失に負っています。
 66年前の敗戦後、戦災で喪失した住居の保証で、短い期間誕生した公営住居政策は短期間で、「終息」させられてしまいました。日本住宅公団、都道府県市町村の住宅公社は、絞め殺され、高度成長期には「持ち家制度」という架空の居住制度がごり押しされてしまいました。阪神大震災から今回の被災で、明らかになったことは、「持ち家制度」の国家欺瞞です。35年のローンを背負って、その「資産」を喪失し、再びローンを背負って「持ち家」を背負うなどということができるでしょうか。これまで住んできた大地が、居住できない危険地になって、新たな大地を個人責任で解決しろというのは余りに惨いことです。
 「国家」を支える勤労者の居住は、「国家・公共」が保証すべきです。居住者・住まい手のライフステージに合わせた住居を「賃貸」で保証すべきです。この国を支えている「普通の勤労者」には、持ち家はあまりにも危険度の大きい負担です。住まい手が求める居住環境を、そのライフステージに合わせて、提供すべきです。
 高度化した資本主義社会の「公営住宅制度」を確立すべきです。国も自治体も、性根を据えて取り組んで欲しい。居住貧困を卒業しよう。これが最大不可欠の「次世代への責務」だと信じます。

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コメント

松本様の「居住を保証すること、最低限の国家責務」「3ヶ月という長期間、体育館の避難生活を強いて来たこと、万死に値する権力者の犯罪」、真全くその通りと思います。避難された方々が、3ヶ月以上も体育館などでの生活が継続されるとは思ってもみませんでした。民主党政権の無策ぶりに怒りが込み上げてきます。

「社会病理的事件や自殺選択という根源的悲惨も居住喪失に負っています。」とありましたが、東北の中小企業に勤務されている方によりますと、給与が低下している中での被災は、過酷な労働環境のようです。津波がもたらしたヘドロは、有機物の固まりのために、ひどい汚臭の他にに、喉や鼻、目が傷付くようです。

ヴィランティアで来られる方の多くは、以前の街の景色を知らないので「被災地」という感覚で受け止めるようですが、被災された方達は、生活の中にあったかつての景色の記憶があるので、被災後の様子とのギャップに相当苦しんでいるようです。まだまだ余震が続いていますが、弱震でも揺れを感じると不安感に襲われ、暗い気持ちになるとのことでした。

政府や行政への迅速な対応を切に望みます。

投稿: カケロマ | 2011年6月13日 (月) 06時42分

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