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2011年8月 4日 (木)

大型原子炉の事故の理論的可能性及び公衆損害額に関する試算(1960)

110804fukusima 表題の報告書は科学技術庁(当時)の委託によって日本原子力産業会議(JAIF)が「試算」を行い1960年に提出したものです。それがあまりに衝撃的であるとして、非公開として存在を隠し続けてきましたが、1979年4月9日付けの「しんぶん赤旗」でスクープされましたが、政府はその存在を否定し続けますが、20年後の1999年に情報公開法が成立し、ついに一般公開に踏み切りました。公開文書は1960年当時のオリジナル(和文タイプ)のままで、電子データ化してウェブサイトに公開するなどということはありませんでした。その公開を受けて新たに全文HTMLデータに起こして公開されているサイトがあります。全文で244ページ(和文タイプ原本)に及ぶものです。公開者「 原田裕史氏」に大感謝です。
大型原子炉の事故の理論的可能性及び公衆損害額に関する試算(全文記載のリンク先)
 この報告書に記載されている被害の推定試算の概要は「数百人の死者、数千人の放射能障害者、400万人の放射能被害による要観察者が発生。損害額は当時の日本国の国家予算の2倍以上3兆7300億円など」というものです。前提は「約4年間運転した熱出力50万 KW の動力炉1機の事故。状況は放出の質、気象などさまざまなケースでの最悪の事故"MCA"(Maximum Credible Accident)」まで考えられています。
 原子炉内の放射能は、1wあたり1キューリーとされていますが、福島第一の原子炉4機の合計出力は281.2万 KW、つまりこの報告書の推定前提の5.6倍以上になるのではないでしょうか。想像を絶する「公衆損害」を推定しながら、隠しとおして原発開発に突き進んだということです。このような「異質の危険」を推定しながら、それを秘匿し、原発開発を国策としたのです。国家の犯罪です。この犯罪を主導した者、共同した者、雷同した者すべてを刑事告発すべきではないでしょうか。
 お時間のあるとき、この報告書をご一読ください。JAIF、原発の協会が作成したものです。
(画像は日本時間の3月20日に「エア・フォート・サービス」の無人飛行機によって撮影されたもの。左端から4号機・3号機・2号機・1号機。)

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