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2011年10月 3日 (月)

国家による詫び状

110929kanagawa 神奈川新聞は、地元と言うことでしょうか、「横浜事件」については、これまでもかなり丁寧に報道していました。この記事はそのエピローグとでもいうような報道です。戦況の悪化が見えだした1942(昭和17)年、総合雑誌『改造』が発売禁止され、出版界の60人が神奈川県特高に治安維持法違反容疑で検挙された事件。4人の獄死者がでるような取り調べによる裁判は、敗戦直後に有罪判決を出して公判記録は全て焼却という司法犯罪的な幕引きをやっているのです。再審請求は第4次の横浜地裁判決の「免訴」「刑事補償手続での名誉回復(無罪立証)」という集結となり、68年の歳月を経た『2010年2月4日、横浜地裁は元被告5人に対し、請求通り約4700万円を交付する決定を行った。審理を担当した横浜地裁の大島隆明裁判長は決定の中で、特高警察による拷問を認定し、共産党再建準備とされた会合は「証拠が存在せず、事実と認定できない」とした。その上で確定有罪判決が「特高警察による思い込みや暴力的捜査から始まり、司法関係者による事件の追認によって完結した」と認定し、「警察、検察、裁判所の故意、過失は重大」と結論づけた。再審で実体判断が行われた場合には無罪判決を受けたことは明らかであるとして、実質的に被告を無罪と認定し、事実上事件が冤罪であったことを認めた。本件について、その判決要旨が2010年6月24日付の官報並びに読売新聞、朝日新聞、しんぶん赤旗の3紙に横浜地裁の名前によって公告された。これはいわば「国家による詫び状」であり、その歴史的意義は大きい。(Wikipedia)』とされています。
 この裁判の弁護団長の大川隆司さんは、小田原市に対する住民訴訟を快く引き受けてくださり、2007年12月28日の横浜地裁仕事納めの日に第1民事部への提訴にご一緒したこと、強く記憶に残っています。その後の法廷でのやりとり、司法の場で「正義」を勝ち取ることの労苦、貴重な学習をさせていただきました。(この住民訴訟は事件の原因事業者が倒産したことで終訴)
 画像の記事は、被告のお一人小野康人さんのご遺族が、詫び状に添えられた「補償金」によって、この歴史的裁判の記録図書を出版されたという報道でした。下記の3冊です。出版社:高文研(03-3295-3415) 発売日:2011/10/3
「横浜事件・再審裁判とは何だったのか」(1,575円)
「ドキュメント横浜事件」(4,935円)
「全記録-横浜事件・再審裁判」(7,350円)

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コメント

 無罪と認定されたことに加え、この判決を下した司法と日本政府の立派な対応は、喜ばしいことです。
 これは、民主主義、三権分立の確立、言論出版の自由の保障等を認められた日本の真の先進国としての証しです。
民主主義国として認められるためには、複数政党による普通選挙が行われるだけでなく、言論出版の自由が保障されていることが必須条件です。
 ところが、民主主義国と思われている韓国は、事実上、この言論出版の自由がありません。
 韓国では、教科書は国定の1種類のみだけですし、正しい歴史認識を唱える人を政府が弾圧したり、ひどい場合は逮捕したりします。
 日本では、少数意見も政府批判も尊重されていますが、韓国では、異論を唱える人は、社会的に弾圧され、政府の手によりインターネットサイトが閉鎖されたりしています。
 学問的にある歴史的見解を唱えたさる大学教授は、身柄を拘束され、関係者の前で謝罪させられているのは有名な話です。
 また、韓国では、歴代大統領のほとんどが、大統領時代の汚職、不正蓄財などにより逮捕されています。
 日本の自由・平等・人権尊重などの水準の高さは、世界に誇るべきものです。

投稿: 大平和幸 | 2011年10月 3日 (月) 20時55分

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