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2012年1月13日 (金)

“ヒルトン小田原”の売却を考える(2)

120113kanteisho 日本不動産研究所の鑑定についての記事を続ける。この鑑定書は、評価条件として現在の賃貸借契約は考慮外とし、鑑定の目的を「売却の参考」としている。なぜ考慮外とするのか。理由は示されていない。売却前提だからなのだろうか。この鑑定費用は3月定例議会の当初予算(2010年9月には査定されているはず)に含まれている。大被災はもとより、「権利の放棄」も想定されていない段階での「売却前提」の予算措置。なんとも不可思議な経緯に思える。
 鑑定作業の評価。収益還元法による収益価格の算定は、数値が黒塗りなので判断しようがないが、最終結論部分で、採用利回りの数値が割引率7.3%と還元利回り8.3%の二つの数値は、読み取ることができる。現賃貸借契約による最低年間賃料は4億3千万円。収益価格の利回り算定は、経済状況、不動産市況で変動するが、一般的には5%から10%の範囲というのが通常とされているので、二つの数値は妥当なのだろう。この数値で現賃料から試算すると、割引率7.3%では、評価額は58億9千万円、還元利回り8.3%では、51億8千万円になるはず。もし、9億円不動産の運用収益が4億3千万円なら、利回りは47.8%というとてつもない利回りになる。もちろん、賃料すべてが収益にはならないが、現在の一般会計繰り出し金の2億1千万円を収益と見なしても、利回り10%だと21億円、5%だと42億円、収益価格はこの範囲に入るのではないだろうか。
 どう判断しても、この鑑定書の9億円評価額は理解しがたい。もっとも、より理解しがたいのは、慌てふためいたように年内売却を強行しようとする小田原市の判断だ。2014年1月31日の契約満了日までに、判断すれば良いことだろう。2003年10月27日に機構等と締結した売買契約には、10 年の転売禁止特約がついていると聞く。2013年10月27日を過ぎてからの転売で十分ではないのだろうか。

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