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2012年2月

2012年2月24日 (金)

小田原地下街再生事業

120222kanagawa 小田原市は2月20日の市議会建設経済常任委員会において、「小田原地下街再生事業について」を報告しました。一昨日の神奈川新聞は「再生へ楽しさ創造〜総事業費25億円」と報じています。市議会においても、市民の間でも商業利用に疑問が出され、新たな市長候補者の政策でも、地下街の商業利用は無理、廃止すべきとされています。この「再生計画」で楽しさが創造できれば25億円も惜しくはありません。
 駅前の小田原商業地最高立地の施設ですが、衰微の一途をたどり、厄介施設に成り下がっています。見事に「再生」させてみせますという小田原市政府の施策は、誠に勇気ある決断です。批判者たちには見えない「秘策」をお持ちなんでしょう。その秘策の一つが、急浮上した「エスカレーター設置計画」です。
120224escalator 小田原橋上駅から改札を通り「自由通路」に出て、東口側には2基のエスカレーターを乗り継いで地上レベルに出ます。現在は大階段とエスカレーター前に広いオープンスペースがあります。このスペースを掘抜いて、上り下りの2基のエスカレーターを新設しようという計画です。地下街施設の地上階スラブは、掘抜く中央通路(都市計画道路幅員11m)部分が、スパン12.4m×8.25mという大架構です。この計画は、なんとその12.4mの大梁を撤去して「逆スラブ梁(中央に六角柱追加)」に「盛り換え」ようという、誠に大胆な改装計画です。画像は、常任委員会で配布された資料に、一部加筆したものです。委員会では「断面図」も配布されています。その図面によると、エスカレーターの頭上高さは垂直2.1mとなっています。一般住宅並の階段です。頭がぶつかることはありませんが、かなり鬱陶しい天井が5mほども続くのです。階高7mを12m長のエスカレーターで上り下りすると言うことのようです。
 この地下施設、さまざまな弱点がありますが、最大の弱点は客用階段が急勾配で、高齢者などには大きな不安を与えていることです。せっかくの客用エスカレーターの快適さは、営業上必須の条件です。
 小田原市が、自信を持って提示した「計画案」、市民理解を得るための努力はいまだ姿が見えていませんが、行政責務を果たして欲しいものです。

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2012年2月22日 (水)

花月園競輪を小田原で???怒怒怒怒怒

120221keirin_ad 2月23日から「花月園メモリアルin小田原」という競輪が始まります。廃止された花月園競輪を、この小田原が相続して開催するのでしょうか。
 一体全体、小田原市政府はこの小田原をどうしたいのですか。小田原城址の足下、県立高校、私立高校、女子短大、私立中学などが集積しているこの城山の地区を混乱させてまで、競輪がそんなに大事なんでしょうか。それとも、霞ヶ関に逆らうことができないというのでしょうか。小田原市政府は、それほど怯懦な公共団体ですか?通学時の「国安道路」を見に来てください。涙が出ますよ。
 加藤市長、あなたが約束した「撤退」は一体全体、いつの間に「継続」に変わったのですか。一般会計繰出し金1億円が、本年度も可能になると「想定」されているのですか。平成23年度は、22年度5億円を1億円に減額していますよ。本年度は1億円を2,000万円に補正で減額ですか。
 いい加減にしてください。この恥知らずな小田原のままで定住人口が増えるはずはない。市民ホール取得事業債2億6890万円で9区画の土地を買うために、1億円が欲しいのですか。
小田原競輪
(画像は神奈川新聞2月21日スポーツ面の広告です)

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タケダワイナリー近隣地域への清掃工場建設計画

110131takeda_winery 昨年、1月31日、みなさまにご協力をお願いしました署名運動の結果、要求事項が達成されました。あらためて深く感謝申し上げます。
『以前からご報告しておりました、タケダワイナリー近隣地域への清掃工場建設計画ですが、本日、正式に計画の中止が発表されたそうです。詳細につきましては、タケダワイナリー岸平社長よりコメントをいただく予定ですが、この決定には、やはりタケダワイナリーに寄せられた1万人もの署名が大きな力となったということです。署名活動にご協力いただいた皆さま、本当にありがとうございました。簡単ですが、ひとまずご報告させていただきます。追って詳細を掲載いたしますので、しばらくお待ちください。
JwN 日本ワイン振興ネットワーク』
http://www.nihonwine.com/?p=2905

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2012年2月20日 (月)

原発はいらない

120220genpatsu 関西電力高浜原発3号機が今日定期検査に入ります。この運転停止で、関西電力の原子力発電の営業運転は全停止となります。
 現在稼働中の原子炉は、北海道電力泊原発3号炉と柏崎刈羽原発6号炉の2基のみとなりました。柏崎刈羽原発6号炉は、3月26日に定期検査入りと報じられています。泊原発3号炉は、4月下旬と伝えられています。54基の原子炉中、2基のみが稼働中ですが、関電は大飯原発の1次審査(ストレステスト)通過を経て2次審査通過、再稼働を求めています。
 原子力安全委員会は、「発電用原子炉施設の安全性に関する総合的評価検討会第1回会合」を明日2月21日(火)14時~17時に行います。議題は「関西電力(株)大飯発電所3号機及び4号機の安全性に関する総合的評価(一次評価)に関する原子力安全・保安院の確認結果に対する確認について」です。会議は公開ですが「報道」「傍聴」ともに厳しい制限をつけています。
 このような状況の中、この小田原でも311被災1周年の3月11日、市民によるパレードが「小田原駅周辺」と川東地区「マロニエ周辺」で、脱原発のパレードが行う企画が進んでいます。
(画像の日本の原子力発電所概要一覧をPDFファイルで添付します)

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2012年2月18日 (土)

災害廃棄物の広域処理

120218kanagawa 今日の神奈川新聞社会面トップの記事です。神奈川県黒岩知事は、県が事業者として横須賀市芦名3丁目1990番に設置した産業廃棄物最終処分場で、災害廃棄物広域処理を受け入れることを表明していましたが、地元「大楠連合町内会」による計画撤回の要請を受け入れることを表明したという報道です。
 神奈川県では知事の対話集会などで、放射能汚染の拡散、環境破壊として強い反対の声が高まり、処理場の地元横須賀市や葉山町も拒否の意思表示をしています。新聞報道では、知事の判断ミス、甘さが露呈した事案ですが撤回した訳ではなく、冷却期間をおいて「仕切り直し」再提案するものと見ています。
 環境省は、宮城県・岩手県の災害廃棄物2,045万トンの内、401万トンの「震災がれき」を他府県市町村による広域的な「焼却処分」事業で処理するという計画を進めています(福島県は県内で処理)。環境省の資料によると、まず山形県が受け入れを表明(8月11日)、9月30日には東京都も同調、静岡県市長会・町村会は11月10日に受け入れ共同声明、秋田県は12月8日に受け入れ表明、そして12月21日に神奈川県が受け入れを表明しました。東京都は(財)東京都環境整備公社が、被災県と運搬処理契約を受託し、東京の運送業者・処理業者・廃棄物処理事務組合などと委託契約を締結し12月には事業を開始しています。東京都はこの公社に23年度70億円、3年間に280億円の運転資金を貸し付けるとしています。
 がれき処理には、平成23年度で3,519億円、26年末までに1兆7千億円という巨額が支出されるようです。処分単価は放射能測定費用などを含むとトン当り10万円と見積もられていますので、401万トンの広域処理だけで4,010億円の「公共事業」が運送・産廃業界に誕生するという訳です。現地処理には、岩手県で11年、宮城県で19年もかかるとして、広域処理という膨大な費用がかかる処理手法を選択していますが、域内の仮設焼却炉建設は否定しているのです。被災県の処理能力への支援とされていますが、処理産業界の需要創出とも見える判断です。
 東京都は50万トン引き受けるとしていますので、神奈川県はせめて20万トンくらい引き受けなければ、被災県に顔が立たないと思われているのでしょうか。10トントラックを2万台、長距離往復させるのでしょうか。放射能汚染だけでなく、アスベストや PCB などの危険廃棄物も含まれているはず。廃棄物の広域焼却処理は危険物の広域拡散になります。事業計画の見直しを急ぐべきです。

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2012年2月17日 (金)

特例市・小田原市の市長選

120217tokurei_city 大都市制度に大阪市長が噛み付いていますが、この国では長年にわたり都道府県と市町村の間で、事務権限の区分けで変動し続けてきました。現在では19の市が政令で指定され、地方自治法第252条の19で都道府県所事務の一部を処理することができるとされています(1956年)。70万人程度の人口があれば政令指定都市になれると見られています。また地方自治法第252条の22では、政令市が処理できるものの内都道府県でやるべきと政令で定めたもの以外の事務処理ができることとする中核市が定められました。この「中核市」の要件は人口30万人以上とされていますが、要件を満たしても指定を受けていない市は、藤沢市(人口414,530人)など10市以上あります。
 中小都市には、地方自治法第252条の26の3で人口20万以上の特例市の指定というものがあります。現在40の都市が指定を受けています(画像は平成23年度全国特例市市長会の総会風景です)。わが小田原市もこの会の創立(2000年)メンバーです。小田原市人口は平成7年に200,130人となりましたが、平成12年11月の指定時の200,173人を最後に、20万人を切ってしまい微減を続けています。特例市会唯一の基準外メンバーです。
 特例市は、つぎのような事務処理ができるとされています。
○ 都市計画等に関する事務 ・市街化区域又は市街化調整区域内の開発行為の許可 ・土地区画整理事業の施行地区内の建築行為等の許可 等
○ 環境保全行政に関する事務 ・騒音を規制する地域の指定 ・悪臭原因物の排出を規制する地域の指定 等
○ その他 ・計量法に基づく勧告、定期検査 等
120217tokurei_city2 この画像は、1月10日に開催された「第9回総務大臣と特例市市長との懇談会」で竹内会長(鳥取市長)が挨拶されている光景です。わが小田原市長の顔も見えます。小田原市では、5月13日に市長選挙が告示されますが、すでに3人の方が名乗りを上げています。
 その中のお一人ベテラン市議は、県西の中核都市になるため「人口30万人の小田原」を目指し「都市計画の抜本的見直し」を掲げられています。経済活性化、人口増のために市街化調整区域の見直し、高さ規制の撤廃など思い切った発言もなさっています。市議補選の費用を節約するため市議は辞職しないそうです(自動失職で補選なし)。
 市長会や市議会議長会では、人口197,733人(2011年10月1日)では肩身の狭い思いをなさるので、2市8町合併で35万人を目指されるのではないでしょうね。藤沢市も合併で政令市を目指されたそうですが、あえなく御破算になったと聞いています(2007年頃)。
 2008年の選挙で華々しく登場した現市長は、『一直線にはいきませんが「チェンジ続行中」1期目で練り上げた計画を(2期目で)実行します』と再選に意欲十分で、1期目の採点は85点と高く自己評価されています。
 3月定例会最終日の3月23日に議員(3期)を辞職して出馬宣言を予定されている3人目の候補は、『市民ホールやお城通り地区再開発、地下街再生事業など議員サイドからみれば進んでいない。重要課題は未解決のまま。マニフェストと市政運営がかけ離れている』とし、やはり「都市計画の見直し(駅周辺の高度・駐車場設置条件の規制緩和など)」を掲げられています。
 市長選、市議補選が実りある政策論争になることを強く願っています。
(画像の写真は、鳥取市の公式サイトから)

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2012年2月16日 (木)

第一生命大井本社の終焉と施設の再利用

120214kanagawa_2 大井町にこの高層ビルができた際は、大変な話題になりました。三井霞ヶ関ビル建設の超高層黎明期に、ここ大井町に18階建て(85,000㎡)高さ75mビルの出現は、新たな国土計画の実験のように話題になりました。当時の第一生命経営首脳の時代を先取りした「大井本社」という大英断でした。その後、時代と経営の変化のもとに次第に機能低下してきたのでしょう、危惧されていたようについに昨年末で閉鎖されてしまいました。同じ完成年度の霞ヶ関ビルは現在も立派に現役商業ビルとして成立していますので、決してビル自体の老朽化が原因とは考えられません。
 新たな取得者のブルックスホールディング社は、3年ほど前から取得交渉をされていたとのことですから、かなりの精度の利用計画がおありなのでしょう。簿価282億円の施設を20億円ほどで取得されたようです。
 民間事業者同士の、売買交渉は3年ほどの時間を掛けられたそうですが、このような大型不動産の譲渡が成立したことは、大井町の土地利用、まちづくり計画には大きな影響が発生することです。大井町と新規事業者との「協働」が注目されます。

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2012年2月15日 (水)

日本の原子力発電所概要一覧

120215art_de_vivre 2月20日に関西電力高浜原発3号基が定期点検に入るため営業運転を停止します。3月26日には、東電柏崎刈羽原発6号機が定検で停止します。最後に残った、北海道電力泊原発が4月下旬に定検で停止します。日本国の原発のすべてが、運転を停止することになります。
 3月11日の被災1周年に向かって、再稼働の動きが高まり、市民のアクションを大きく広がってくると思われます。「日本の原子力発電所概要一覧」を作成しました。ヘビーなリストですので、ホームページにアップしました。「世にも元気な住まいづくりの教室」から「日本の原子力発電所概要一覧」にアクセスしてご利用ください。

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2012年2月12日 (日)

OCCUPIED JAPAN

120209kanagawa 2月8日水曜日のお昼過ぎ、大和市の県道に米海軍艦載機のエンジンカバーなどが落下し、走っていた乗用車に当たったと報じられています。この艦載機は、米海軍横須賀基地の原子力空母ジョージ・ワシントン艦載機の着艦訓練のため、同軍厚木基地に着陸する直前事故のようです。
120212google_map 画像の Google map でも分かるとおり、まさに市街地のまっただ中、大和市と綾瀬市にまたがる507haの巨大基地です。日本国海上自衛隊も同居しています。至近には小学校3校、中学校1校もあります。この基地ではこれまでにも悲惨な事故を起こしています。1964年9月の大和市の鉄工所へのクルセーダー戦闘機墜落事故、1977年9月の横浜市緑区の住宅へのファントム偵察機の墜落事故等4件で11人が死亡されています。
120212us_base ご承知のように、この厚木飛行場は、1945年8月30日に連合軍司令官マッカーサーがコーンパイプを加えて、傲然と降り立った「史跡」でもあります。敗戦日本で最初に占領軍に接収された飛行場です。この画像にあるように、神奈川県には14の米軍基地があります。その占有地総面積は2,083.8haと神奈川県基地対策課の「県内米軍基地一覧表」に記載されています。沖縄県の米軍施設は32、占有地総面積は22,865haと沖縄県基地対策課の「基地マップ」にあります。神奈川県はその10分の1ですが、第2位の基地県です。米海軍は、安全確認できるまでの飛行停止を求める地元自治体の意向を無視して、11日朝再開しました。
 冒頭の画像で紹介した神奈川新聞は、2月10日から今日12日まで「艦載機の行方〜厚木―岩国移駐」という特集記事を連載しました。「極東最大級の基地に」「なくならない危険性」「納得のいく説明なく」の3本です。岩国基地への一部移駐は、沖縄海兵隊から1,500人の岩国移転計画で、先週当選した受け入れ派の福田市長までが、国との協議拒否に動いています。
 厄介者の米軍基地が、敗戦後67年経っても居座っているという異常な対米従属を堅持して、国内でたらい回しすることなどできる訳がありません。米軍基地は米国戦略のもとに米国内に引き上げるべきです。第2の基地県、神奈川県も基地対策に本気で立ち向かって欲しい。

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2012年2月11日 (土)

皇紀2672年1月1日

120211jimmu朕閏年ニ關スル件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十一年五月十日
內閣總理大臣侯爵伊藤博文
文部大臣文學博士外山正一
勅令第九十號
神武天皇卽位紀元年數ノ四ヲ以テ整除シ得ヘキ年ヲ閏年トス但シ紀元年數ヨリ六百六十ヲ減シテ百ヲ以テ整除シ得ヘキモノノ中更ニ四ヲ以テ商ヲ整除シ得サル年ハ平年トス
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 今日は皇紀2672年旧暦1月1日です。明治憲法公布の日でもあります。皇紀表記は、勅令第九十號は閏年を定める法として現在も生きています。日本国の誕生は神武天皇の即位の日、BC660年の太陽暦2月11日(旧暦元旦)と定めたのは明治5年のことだそうです。今年は日本書紀編纂、1300周年とか。
 その紀元節は、敗戦により廃止されていましたが、1966(昭和41)年、内閣に設けられた審議会では同年12月、10委員中7人の賛成で答申され、「建国記念の日」が国民の祝日に関する法律に追加され、翌1967年2月9日、「国民の祝日に関する法律第2条に規定する建国記念の日は、2月11日とする」という政令で公布されました。建国記念の日だけは法の定めではなく、政令で定めているのです。
 想像を絶する悲惨な敗戦経験を経て、今日の日本国があるのですが、昨今の世相はあたかもそんな敗戦経験などなかったかのごとく、戦前回帰しているように思えます。大阪府知事、大阪市長、東京都知事などの乱暴な発言などからは、明治憲法による国体願望が見えてくるようです。徳川武家政権が薩長維新勢力によって倒され、大政奉還による天皇親政の国家体制・官僚機構が作られたのですが、その国体は敗戦によっても何ら改革されなかったのでしょうか。
 長年の自民党政権から民主党政権に交代しても、日本国政治には「チェンジ」など起きてきません。官僚政治の継続性がびくともしない現状を見るにつけ、いまだに明治政府が生き続けているようです。紀元節が生き続けているように。
 米国の弱化による国際環境は大きく変化していますが、日本国だけが戦前回帰のような旧体制に向かい、米国との同盟を深化する路線で良いのでしょうか。花火を打ち上げて、市民が喜び合うような建国記念日は、この国では絵空事なのかな。(上の画像は、月岡芳年「大日本名将鑑」より「神武天皇」。明治時代初期の版画。Wikipediaから転載)

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第4回小田原城天守閣耐震改修等検討委員会

120210donjon 昨日2月9日、標記の委員会を初めて傍聴してきました。やや事務局の準備が不足気味ではありましたが、それなりに良い審議状況でした。
 ご承知のように、この日本国はついに「地震」前夜の状況に追い込まれて、「天罰」などという愚かな声さえ出現している始末です。「史跡」分野もご多分に漏れず「耐震」に追われ、我が天守閣も耐震化を迫られています。
 この委員会、昨年の8月30日の第1回会議以来、精力的に検討を進められ昨日の第4回に至ったようです。欠席者、遅刻者、早退者など慌ただしい中でも、委員長の努力で審議は進行しました。私なりの見聞を記します。
 第2回会議から、「木造天守閣の再建」というテーマが持ち上がり、第3回、第4回とも耐震改修と木造再建が並列審議されてきたようです。昨日の第4回審議では、木造再建費用の概算と言う資料まで出されました。建築構造・材料分野の専門家であった槇谷先生には、専門外の判断を求められてやや困惑されていたようですが、ちゃんと建築史分野の専門家(西和夫先生)も用意されていて、ことなきように配慮されていました。
120210donjon2 副委員長の後藤治先生(委員名簿では専門分野は建築史となっていますが??)の賢いコメントで、加藤憲一市長の「お考え」が示され、審議の方向は『木造再建を目指して事業努力を継続し、到達点までの時間は長そうなのでその間の構造物安全を担保する「耐震小規模改修」をすることが二重投資にならない妥当な施策だろう』と言うことで進み、次回の審議(3月15日)では、委員会報告書の承認に進むとのことです。(市民にとっての歴史的大事業に絡むことですのでパブコメが必須ではないでしょうか)
 とても大胆な試算でしたが、木造再建費用は48億余、耐震改修は15億7千万(大規模改修)、7億3千万(小規模改修)という二つの金額が示されました。
 審議では、木造再建の可能性(復元整備で文化庁頼りは無理だろう。自主財源になる覚悟。着工までで10年以上か。建築基準法はクリアできるのか。建物用途は何か。いまは博物館。いずれにしても木造再建のパイロット注目事業になる)、天守台(改修を要するだろうが、その検討がなされていない)、バリアフリー化(簡易な階段昇降機)、展示リニューアル(天守閣内に博物展示機能は無理ではないか)等々、さまざまなご意見が出されました。この委員会では小規模耐震改修を提言することでお役目を果たしたこととなるのでしょうか。
 以下私見。木造再建までの暫定的耐震改修なら、1・2階部分に新たな耐震壁による補強を施すだけで十分のはず。コンクリートの中性化は、さほどではない。構造自体が単純なラーメン構造で、市役所や市民会館本館と違ってバランスが良い。とてもやり易い耐震改修工事。試算は1桁違うのではないか。
 木造再建は、建築基準法の制約にもろにぶつかりますが、避難施設などの防災設計は検討されたのでしょうか。「適用外」に抜ける工夫が考えられているのでしょうか。
 展示リニューアルは思い切って簡素化するしかない。いまこそまともな「市立博物館」を求めていくべきではないでしょうか。天守閣再建の前にやるべきことです。
(上の画像は2010年11月19日に、東曲輪展望公園から撮影したもの。まだ、樹木伐採前の姿。下の画像は委員会資料からの小田原藩作事方川部家に伝わる三重天守閣古図)

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2012年2月10日 (金)

市民ホール 基本計画(素案)

120210hall1 神奈川新聞県西面2月7日の報道で(素案)の公表を知り、小田原市に問い合わせしました。『一昨日2月7日の新聞報道は市民ホールについて、「基本計画素案まとまる」としております。その記事では、約1万平方メートルの用地と記されています。1.用地整備の詳細を教えてください。2.「素案」の公開日を教えてください。ご回答は速やかにお願いします』
120210hall2 回答は速やかでした。『お問い合わせについて、以下のとおり回答いたします。1.現有地が約5,800㎡、市道2197が約1,700㎡、拡張予定地が約3,000㎡、計約10,000㎡となります。2.平成24年1月31日に開催された、市民ホール基本計画策定専門委員会第6回会議において、資料として提示いたしました素案は、以下のURLに掲示してあります。http://www.city.odawara.kanagawa.jp/field/lifelong/citizens_hall/sennmonniinkai/p08147.html
なお、当日の専門委員会のご意見を踏まえて修正作業を行っており、2月22日から実施いたしますパブリックコメントにおいて、市民ホール基本計画案として公開いたします。文化政策課 市民ホール建設係』
 URLでは、トピックスや文化部の交流事業などを探ったのですが、(素案)PDFには到達できませんでした。 [生涯学習/文化 市民ホール 市民ホール基本計画策定専門委員会 市民ホール基本計画策定専門委員会第6回会議の開催概要]と探して、資料1を開くことになるのですね。このサイトは2月3日に公開されていました。小田原市の公開情報に達するには、結構な修練を要するようです。
120210hall3 さて本題。この素案、とても一生懸命に作られていますが、用地に関しては「(1)敷地計画 ①敷地条件【地番】小田原市本町一丁目138番6ほか 【敷地】約 10,000㎡」とひとことふれているだけ。問い合わせの回答では、「現有地が約5,800㎡」とありますのですので、残余4,200㎡は仮想用地のようです。
 それにも関わらず、この画像のように「拡張予定地約3,000㎡」を「建物配置エリア」に一体化させています。用地取得が完了したのでしょうか。回答では判断できません。奇妙な基本計画です。
この画像で分かるように、「広場整備部分」と「住宅環境への配慮」にオープンスペースを確保しますと、建築可能敷地はL字型の変形用地で6,000㎡程度になってしまいます。
 こんなことは、4年前から分かっていたこと。建築物は、用地がなければ建ちません。人類誕生以来分かっていたこと。素知らぬ顔で、この4年近く「検討」してできた基本計画がこれです。いったい何を考えているのでしょうか。もう市民ホールは要らないと言うことですか。
120210hall4 こんな基本計画に4年も費やして、さて平成24年度は1年掛けて「設計者選定」とは、いくらなんでも冗談が過ぎます。そして基本計画にまた1年とか。よほど大規模な「競技設計」でもおやりになるのでしょうか。誠に丁寧な事業計画です。市民ホールを渇望した世代は間違いなく死に絶えていますね。
 新しいまともなホールで、バレエやオペラの公演を夢見ていた愚か者は、駅前に放置されている1ヘクタールの用地を未だに忘れることができません。この小田原の「評定」は民主主義の教室として、永く顕彰されるのでしょうか。

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2012年2月 9日 (木)

グッドデザイン賞 LED デスクライト [STROKE]

120209stroke1 先月30日の神奈川新聞経済面に「S・ジョブズに憧れて」という記事がありました。『小田原市内のアパートの8畳間で誕生した発光ダイオード(LED)照明器具が、2011年度のグッドデザイン賞を受賞した。---』という報道です。受賞したデザイナーは1983年生まれの八木啓太さんで、富士フイルムで医療機器の設計業務に就かれていましたが、昨年1月末に退職独立されたのだそうです。Appleのガレージ創業のイメージで決断したのでしょう。大企業組織から飛び出してインディヴィデュアルワークにかける心意気は、なんとも清々しく嬉しいものです。
 こういう話には、てもなく感動する方ですので、早速にその第1号製品「LED DESK LIGHT STROKE」を購入しました。1月31日に退社してその年の12月27日に製品販売を開始されたとのこと、彼の退社一周年の31日に注文メールを送りました。かなり高価なデスクライトですが、私の77周年のご褒美ということにしましょう。昨日の2月8日に着荷しました。
120209stroke2 受賞評価は『当製品は、LEDデスクライトとして世界最高水準の演色性(Ra90以上)を有し、自然光の下で見るモノ本来の色を忠実に照らし出すデスクライトである。JIS照度A形相当の照度範囲を確保しながら、ユーザーが直射光で眩しくなることがないように光学設計されている。また、照明光は全くチラツキがなく、紫外線、赤外線をほとんど含まないため、目への負担も少ない。製品は最高10Wと低消費電力で、光源LEDは6万時間(光束維持率70%)と長寿命である。筐体は、全体が一本のパイプで構成された最小限の構造となっているため、ユーザーは製品の存在を意識することなく、照らし出されたモノにのみ集中できる』とされていて、八木啓太さんの商品説明は『一般的なデスクライトは、発光部、台座、アームをそれぞれ製造して構成されています。STROKEは、その全てをパイプ1本で実現しているため、非常にシンプルで美しい外観を持つばかりか、製造に使われる資源を大幅に削減しました。さらに、主材料はスチールとアルミニウムを採用し、リサイクル性も高めています。環境を汚染するRoHS規制物質も含んでいません。気になる電力も、最高10W、最少で4Wと低消費電力。最高の明るさで毎日6時間使用したとしても、1ヶ月の電気代はおよそ40円と経済的です。LED素子の寿命も6万時間と長寿命で、毎日6時間の使用で27年後に明るさが30%だけ暗くなる計算です』と環境負荷の低減も主張されています。
 拙宅の仕事場は、1間半×3間=9畳間ですが、図面作業などを考えて40W蛍光灯4本での全体照明にしてきました。いまは作図作業などほとんどなく、PCワークのみですのでこのデスクライト1本で十分。160wが10Wに、16分の1の大幅省エネです。月間640円の電気代も40円に、600円の経費減です。20年間で144,000円!!嬉しいことです。
 このわずか1Kgの小さなデスクライト、新しい小田原文化と工業の未来展望を指し示すものというのは大げさでしょうか。近来になく嬉しい「事件」です。

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