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2012年2月18日 (土)

災害廃棄物の広域処理

120218kanagawa 今日の神奈川新聞社会面トップの記事です。神奈川県黒岩知事は、県が事業者として横須賀市芦名3丁目1990番に設置した産業廃棄物最終処分場で、災害廃棄物広域処理を受け入れることを表明していましたが、地元「大楠連合町内会」による計画撤回の要請を受け入れることを表明したという報道です。
 神奈川県では知事の対話集会などで、放射能汚染の拡散、環境破壊として強い反対の声が高まり、処理場の地元横須賀市や葉山町も拒否の意思表示をしています。新聞報道では、知事の判断ミス、甘さが露呈した事案ですが撤回した訳ではなく、冷却期間をおいて「仕切り直し」再提案するものと見ています。
 環境省は、宮城県・岩手県の災害廃棄物2,045万トンの内、401万トンの「震災がれき」を他府県市町村による広域的な「焼却処分」事業で処理するという計画を進めています(福島県は県内で処理)。環境省の資料によると、まず山形県が受け入れを表明(8月11日)、9月30日には東京都も同調、静岡県市長会・町村会は11月10日に受け入れ共同声明、秋田県は12月8日に受け入れ表明、そして12月21日に神奈川県が受け入れを表明しました。東京都は(財)東京都環境整備公社が、被災県と運搬処理契約を受託し、東京の運送業者・処理業者・廃棄物処理事務組合などと委託契約を締結し12月には事業を開始しています。東京都はこの公社に23年度70億円、3年間に280億円の運転資金を貸し付けるとしています。
 がれき処理には、平成23年度で3,519億円、26年末までに1兆7千億円という巨額が支出されるようです。処分単価は放射能測定費用などを含むとトン当り10万円と見積もられていますので、401万トンの広域処理だけで4,010億円の「公共事業」が運送・産廃業界に誕生するという訳です。現地処理には、岩手県で11年、宮城県で19年もかかるとして、広域処理という膨大な費用がかかる処理手法を選択していますが、域内の仮設焼却炉建設は否定しているのです。被災県の処理能力への支援とされていますが、処理産業界の需要創出とも見える判断です。
 東京都は50万トン引き受けるとしていますので、神奈川県はせめて20万トンくらい引き受けなければ、被災県に顔が立たないと思われているのでしょうか。10トントラックを2万台、長距離往復させるのでしょうか。放射能汚染だけでなく、アスベストや PCB などの危険廃棄物も含まれているはず。廃棄物の広域焼却処理は危険物の広域拡散になります。事業計画の見直しを急ぐべきです。

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コメント

瓦礫の移動をさせない場合は、どこで瓦礫の処理をすればよいとお考えですか?処理施設が少なければ、時間もかかるわけですが。阪神淡路震災の時は、近畿中国地方の各県を中心に半年程で処理が終わりました。今回の震災による東北3県の瓦礫量は、阪神淡路の2倍ほどあるそうですが。

投稿: カケロマ | 2012年2月20日 (月) 09時35分

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