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2012年8月 1日 (水)

「市民自治の政治」

120801kunitachi 「市民自治」「地域主権」などと語られることは多くなりました。しかし、この国の仕組みは全くそうなっていないようです。この期におよんでも「日の丸主権」のようです。小規模な基礎自治体と傲慢なデベロッパーとのたたかい、国立市の事例は、さまざまな経過をへて、私たちに得難いアチーブメントをもたらしてくれました。
 画像の図書は、つい最近7月の末に発刊されたものです。ご記憶の方もおいででしょうが、1999年4月の国立市長選挙で、現職市長を僅差(14,691vs15,942)で破って、東京都で初の女性市長(上原公子氏)が誕生しました。同市では、1990年代に景観破壊の開発に異議を唱える市民運動が高まっていましたが、この選挙は、その延長線上で、市長交代を実現させたものでした。そして、その5月「明和地所」の大型高層マンション開発が持ち込まれます。その後はさまざまな係争があり、2002年12月の地裁判決(20mを超える部分の撤去認容)を得ますが、2審3審で逆転などなど。国立市民が望んだ「大学通り」の景観は大きく変容しました。
 本書は、基礎自治体の景観保全の努力と開発業者の事業権、それを調整できない法体系、それらの矛盾の中で新たに誕生した「自治体首長の賠償責任」損賠訴訟の進行状況を詳細に記述しています。国の統治、基礎自治体の行政執行、それに関わる「住民力」、そしてそれらを蹴散らして行くような開発事業者の姿を読み取ることができます。
 都市景観の保全努力の困難さ、「人よりコンクリート」とでも言うような法制度の非情、この21世紀の日本国に投げかけられた大きな課題です。ご一読をおすすめします。

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コメント

日本は法治国家ですから、法令、判例に従わなくてはなりません。
この法律は悪い法律だから守らない、時代に即していないから守らないと、人々が勝手に言い始めたら、法治国家の秩序は保てません。自分が法令を守らなくて、他人に守れとはいえないでしょう。
悪法も法なり、です。

投稿: ゆうじ | 2012年8月 2日 (木) 20時00分

2009年2月27日「明和マンション調査特別委員会報告書、議会に提出」http://koguchi.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/index.html

で以下の様なことを述べておりますが・・・。

前市長が、一方で議会での否決を受けて損害賠償金および遅延損害金の支払い決済を行っていながら、他方で、補助参加人らと協同して、最高裁への上告の準備(前市長が自ら補助参加人らの弁護士への委任状を取りに回った)を行っていたことが新事実として明らかとなりました。

投稿: スズキ | 2012年8月 5日 (日) 18時45分

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