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2012年8月25日 (土)

「都市」の崩壊

120824kanagawa 横浜市の都市経営はかなりひずんでいるようです。昨日の新聞報道には、どうせこんな決着だろうというふてくされた気分、絶望的気分を味あわせられました。「みなとみらい21地区」と謳い上げている新開発地域、この都市は持て余しているのでしょうか。日本近代化の先頭を走っていた「横浜」は,都市崩壊の先頭を走らされるようです。経済獸となった商業活動、正常な暮しを失った生活者、そして思考停止の都市経営、そんな今日の姿がさらけだされたのです。
 紳士服「AOKI」の子会社「アニベルセル」(プレスリリース)から、本年の1月に計画書が出されてから騒ぎになっていましたが、横浜市は「景観論争は決着」として、市有地の貸し付けを実行すると発表したのです。画像の神奈川新聞記事では原案と変更案を二つの写真で報道していますが、よく分かりませんよね。屋根の色などを変更したのだそうです。(こういう記事こそカラー写真記事にすべきではないですか。東京新聞の記事ではカラーですが)
 色調淡く「調和」と市は判断したのだそうです。そんな問題ではないはずですが、地主さんの横浜市は、地代欲しさのあまり,早期決着なんでしょうね。
 事業主によると、結婚セレモニーの多様なニーズに応えんものと、2つのチャペル、7つのバンケットを擁する日本最大の結婚式場なんだそうです。多様なニーズ、好みへの対応からきたのでしょうか、訳の分からない「ヨーロッパ伝統様式」「ロマネスク風」「ルネッサンススタイル」さらには「フレンチモダン」などなど、若者好み?の「ラブホテル風」「カラオケボックス風」,いかんともし難い建築スタイルがおもちゃ箱に放り込まれたような18,000㎡の大開発です。
120824map 横浜市の土地を30年間賃貸する事業とは信じ難い。行政も事業者も、もう少し、ほんのちょっとでも正常な品位と、美意識を持って事業執行をやって欲しいという思いは、ないものねだりなんですかね。それとも、今更「景観」なんて偉そうなことを言える国でも都市でもないのだろうか。
 かつて、この都市には田村明さんという都市政策家がいたこと、思い出すだけでも物悲しい時代にはいってしまったと覚悟しなければならないのか。衰亡の覚悟か---。

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コメント

あの地区は、今でこそ横浜市の都市開発の中心となってますが、僕らが子供の頃は、米軍基地と同じような謎の立ち入り禁止区域でした。みなとみらい地区として再開発された当初、開館したばかりの横浜美術館に行きました。てっきり横浜博覧会の期間だけの仮設のパビリオンだと思い込んでいたら、丹下健三の作品との事で驚きました。まるでペーパークラフトみたいに思えたもんですから。それほどちゃちで軽薄という印象だったんです。見慣れたせいか、いまはそれほどひどい建物とは思えなくなってますが。

投稿: 加門史裕 | 2012年8月30日 (木) 00時28分

加門史裕さん 実名でのコメント、ありがとうございます。いろいろなコメントをいただきますが、偽名、偽アドレスでのコメントばかりでうんざりですが、あえてその醜態を曝すべく、削除しないでいます。思考放棄のコメントにはほんとうに情けない思いをしています。
さて、本題。MM21には、年に5、6回ほどしか行きませんが、無秩序の自由自在、自由経済見本市、建築品性の下落としてあまり行きたくない地区です(ここだけではありませんが)。特に、今回のような常軌を逸した都市破壊は、たとえこの地区でも許し難い不良行政です。事業者の事業自由権がここまで拡大してしまうこと、行政が、公共が何ら関与できないこと、この国の人民の品格喪失を恐れます。
美術館は、仮設と思わせるような形態を示していますが、この地区ではかなりましな建造物だとおもっています。
都市施設の「設計者選択」は、その都市に取って致命的なものです。取りあえずは公共施設だけでも、その都市像の誘導指標となるようなものにしたいですね。わが小田原の市庁舎(シティーホール1976年竣工)の設計、久米事務所という大手事務所の手になるものですが、理解し難いほどの最悪設計です。このような失政が、ずっと続いてきていること、この都市の最大不幸です。「城下町ホール騒動」の教訓が全く生きていません。このところ始まった「市民ホール」の設計者選択が、さらなる不幸を生み出さないことを切望しています。都市は建築物がいのちです。
コメントありがとうございます。

投稿: 松本茂 | 2012年8月30日 (木) 18時32分

はじめてまして。小田原市城山在住の本田政嗣(34歳)と申す者です。こ松本さんのブログやコメントを拝読しながら、いろいろと立場や考え方があるものと思っておりました。しかしブログの読者の方のコメントを「思考放棄」と断じなさっておりますが、本当にそうでしょうか?相手に「この点はどんな風に考えているのか?」と聞いて、初めて思考停止か否か分かるのではないでしょうか?城址公園の伐採、原発問題など松本さんのお考えと異なる方との意見交換は、多くの読者にとっても、多面的に問題を観察し、弁証法的に次の段階に進むことのできる契機になるのではないかと思います。「思考停止」というのは、そのよう行為を放棄したり、「相手の意見に疑問を抱かない」ということかもしれません。

投稿: 本田政嗣 | 2012年8月31日 (金) 00時16分

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