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2012年10月13日 (土)

ヒルトン売却スキームの「調査」委託費1,400万円の「成果」

121012deloitte 昨日の金曜日10月12日午後1時30分に、標記の「成果」の一部を開示してもらいました。先月9月21日に提出されていますから、開示までに20日ほどもかかってしまいました。開示公文書は3点。今回の調査委託費用は1,400万円 、依託費に見合う報告書が提出されたのでしょうか。

 ①「時点修正率に関する意見書(一般財団法人日本不動産研究所)」昨年の評価額9億円は、1年後の現在も修正を要さない、修正率0というだけの意見書。

 ②「不動産鑑定評価書(株式会社中央不動産鑑定書)」これが曲者。非開示(黒塗り)部分に「営業状況に係る数値」がありますが、収益還元法評価ですから「収益」こそ最大の根拠数値のはず。「ヒルトン小田原リゾート&スパ」の経営は賃借人である「小田原ヒルトン株式会社」がになっていますが、「ヒルトン・インターナショナル社」がホテル運営ノウハウを提供しますので、固定比率で収益を上納させる契約になっているようですが、この比率が非開示なのです。多分「小田原ヒルトン株式会社」以上の利益を得ているのではないかと推量します。評価書は「小田原ヒルトン株式会社」の収益だけで不動産評価をしています。極めて不可解な鑑定評価です。

 ③「小田原市宿泊施設売却に関する調査報告書(デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー株式会社)」画像に示した45ページ調査報告書、つぎのように断り書きがあります。
・調査にあたっては、様々な前提条件及び仮定を設定する必要がありますが、これらの前提条件及び仮定と事実関係との整合性、並びにこれらの内容の妥当性についていかなる保証も行いません。さらに、これらの前提条件及び仮定が異なれば結果が大きく異なる可能性があります。
・調査の過程で開示のない資料ないし事実が存在する場合には、調査結果が異なる可能性があります。
・調査結果は、いかなる意見表明ではなく、かつ保証業務ではありません。
 さすが世界一の監査法人の関連会社です。依頼者提示の資料の情報をもとに調査して報告するだけのことにとどめるとされています。不動産鑑定評価額9億円、5年間の修繕費21億円余については「所与のものとして取り扱う」、ということですから、随意契約方式と競争入札方式とでは、定量調査の結果、競争入札の方が4億円ほど優位だが、「差額の4億円程度の超過達成可能性については、昨今のマーケット環境や将来予測の不確実性等を考慮すると、必ずしも容易ではないものと思料される」、つまり随契で小田原ヒルトンに売却するのが良いのではないの、という意見表明をされています。

 地方公共団体が随意契約で財産処分することが、地方自治法などで許されているのかについては現在大手の法律事務所に調査を委託しているとの説明がありました。この調査と売買契約書作成を同時に事務委託しているとのことでしたが、これは明らかに随契売却が違法ではないというフレームでの作業です。こんなことで行政の正当性が保たれるのでしょうか。

 あまりにもヒルトンサイドで仕組まれた売却事業ですが、小田原市政府の行政倫理はどうなっているのでしょう。倫理云々ではなく、どうしてもヒルトンに売却しなければならない深い事情でもあるのでしょうか。昨年12月議会のぶざまな取り下げからちょうど1年、小田原市議会12月定例会には、この売却議案が1年ぶりに再上程されようとしています。広く市民のみなさんといっしょに「ヒルトン問題」を考える機会を立ち上げる必要があるようです。

(画像は「トーマツ」の報告書表紙です。45ページ程度のものですが、依託費500万円ほどはみなさんの税負担から支出されています。450円のコピー代を奮発しご一読なさるのも一興かと存じます)

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