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2013年1月 5日 (土)

ガヴローシュの死から180年

130105les_miserable 正月休みもそろそろ終わりですね。昨夕はわが家に来客があり、かなり仕上がってしまいました。

 その疲れもあり、心機一転シネマ鑑賞に出かけました。ミュージカル映画で評判となっている「レ・ミゼラブル」です。いつものように空いているだろうなどとのんびり行きましたら、残席わずかで、家人とは離ればなれのシートしかありませんでした(夫婦割引二人で2,000円はありがたい)。

 3時間を超える長大映画でしたが、しっかり熱中してしまいました。ビクトル・ユーゴーの力強いストーリが、ミュージカル、ハリウッドというフィルターを通して、新鮮な感動を与えてくれました。ブロードウェイミュージカルの魅力は結構経験していますが、映画化されたものは初めての拝見。家人はアン・ハサウェイなどのハリウッドスターを知っていましたが、当方は全くの門外漢。最近はとても涙もろくなっていますので、かなりのティッシュペーパーを消費しました。みなさまにも、お薦めしたいシネマです。

 ところで、画像のバリケードは、1832年6月5日のパリの蜂起の際、学生たちが中心で立てこもったセクション(今日のレ・アールの近くのP.レスコー街区)の「砦」です。30年の7月革命で誕生したルイ・フィリップ王制は、完全なブルジョア政権で、7月革命の推進力だった貧困層の諸権利は蔑ろにされたままで、所得格差の拡大がこの貧困市民蜂起を引き起こしたのです。この蜂起は、王制から共和制の復活を求めるものでもあったため、政権によって壊滅させられますが、これらの暴政が48年の2月革命に繋がっていったのでしょう。

 このミュージカル映画でも、ガヴローシュ少年の勇気ある行動とその銃撃死がしっかり描かれていますが、このシーンがユーゴーの貧困と年少者の不幸への痛切な弾劾として表現されていました。

 1789年に始まったフランス革命は、1815年の王政復古、30年の7月革命、48年の2月革命、そして70年のパリコミューンを経て、第3共和制に至る百年にも及ぶ革命で、王制・帝政を脱して「共和制」を定着させたのですね。この画像の青年たちが鎮圧部隊の大砲で吹き飛ばされてから、このミュージカル映画ができるまでに180年の時間が過ぎさっているのです。そう簡単に「市民が主人公」にはなれないこと、再認識させられました。勤労者の生活権、こどもの幸福権が尊重されるのはいつになるのでしょうか。

(画像はこのミュージカル映画の公式サイトから)

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コメント

私の高校で昨年、社会科の時間にフランス革命の入門書で、
「フランス革命―歴史における劇薬 (岩波ジュニア新書) 遅塚 忠躬著」
が紹介されました。下記は知人の感想です。

著者は、「フランス革命は人間精神の偉大な達成である一方で、数知れない尊い命を断頭台へと葬った暗い影を持つ歴史的な事件だった」「それは劇薬といっていいものだ」と評価しています。

フランス革命の時に ロベスピエール率いる山岳派のテロで、3万5千~4万人が断頭台(ギロチン)の犠牲になり、大量の血が流れた。一方で、妥協的な改革を進めた91年体制を打ち破り、その後、貧しい農民や手工業者の生きる権利を強固に求めた結果、「生存権」という考え方が確立した。この生存権は、日本国憲法でも25条に定められている。

すなわち「現代日本の私たちは、フランス革命の恐怖政治の血まみれの手からの贈り物を受けている」のだ。(以上)

松本さんは、フランス革命を賞讃していらっしゃるようですが、多くの人間が殺戮され、大量に血が流されても、「革命=体制の改変」は素晴らしいと賞讃されているのですよね?これは、子どもが「ウルトラマンVS怪獣」のような正義と悪のという単純な二元論に夢中になるのと同じように、松本さんは、フランス革命を単純に理解しているのではないでしょうか?

投稿: マコ | 2013年1月 7日 (月) 22時15分

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