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2013年1月30日 (水)

都市の整備

130130paris_2 左の画像は、パリ市の幹線道路の一つの姿です。都心部の起点は画像の一番下、オースマン大通りのメトロ駅「ショゼダンタン」。「オペラ・ガルニエ」の至近です。郊外部の起点は画像の最上部「ペリフェリク(外周環状道路)」と交差する部分「ポルトドパンタン」です。名称は「ラ・ファイエット通り―ジャンジョレス通り」です。ナポレオン三世の第二帝政期、1859年と1862年の2回にわたって整備されていますが、その直線道路の総延長はなんと5kmもあります(パリで一番長い直線道路はコンコルド広場からラ・デファンスまで軸線道路の5.5km)。「オペラ・ガルニエ」の設計コンペは1860年ですが、建設用地の位置はルイ18世の時代1820年代に決定されていたようです。オースマンの壮大な都市整備の中でも、この「国立音楽アカデミー」の周辺整備、道路整備はあまりにも大規模だとして、政争にもなっていたと言われています。1870年の第二帝政崩壊、パリコミューンなどの国家的大変動を経て、第三共和制期に入った1875年にやっと開館にこぎ着けています。

130130opera_section3_2  この画像は、「オペラ・ガルニエ」の断面図です。中央部のドーム屋根の部分が「客席」、その左の高層部分が舞台機構です。最右端部分はエントランスと上階のバンケットホール、それを経てかの華麗なる「大階段」の大空間です。ガルニエが重視したにアライバルセンスが見事に開花しています。ナポレオン三世様式の代表的な作例です。

 都市の整備にとって、舞台芸術の「創造センター」をどのように位置づけるのかは、その都市の理念を示すものになります。その施設整備と都市整備を整合させる最大のファクターは「用地」の品質です。立地、形態、周辺環境、規模などが充足されていなければ、恒久的な都市施設にはなり得ません。
 適正な用地の確保ができないのであれば、当面の応急的な施設、仮設の施設として整備し、本格的な整備は後代に託すべきではないでしょうか。慌ただしく「建設」してしまうことは、大きな禍根を残すことになります。
(画像は「芸術の都 パリ大図鑑」西村書店から)

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コメント

「都市の整備にとって、舞台芸術の「創造センター」をどのように位置づけるのかは、その都市の理念を示すものになります。」とありましたが、その「都市の理念」というものは、明確になっているのでしょうか?

例えば、パリの理念は、どういうものでしょうか?あるいは、古代から続くアテネの理念は、何でしょうか?

都市計画には、目指す目的があって施行されますが、その目的は時代とともに変化するものではないでしょうか?そのように考えると、「都市の理念」というものも、時代とともに変化していくもののように思えます。

その意味で「都市の理念」というものが果たす役割は、開発や改築を速やかに実行するために、都市に居住する人達からの反対されないようにするためであり、「都市の理念」の実体は美辞麗句、お題目如きのものなのかもしれません。

投稿: マコ | 2013年1月31日 (木) 17時13分

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